『ぶかっこうなナラの木』

わたしは 森に出かけてさんぽをしていたら 
すごく大きな木をみつけたの。
「ちょっと、ひとやすみ。」とその大きな木でやすんでいたら ねむってしまいました。
「この木は まるで役にたたない。枝という枝にふしがあって、この木からはなんにもつくれない。ねんりょうにすることもできない。けむりが目のドクだからな。この木は まったくの役たたずでぶかっこうな木だ。」
森でしごとをしているキコリが まだ小さなナラの木にむかっておこっていました。
ほかの木たちは すこし大きくなるとキコリに切られていきました。でも ぶかっこうなナラの木をキコリは切ろうとしませんでした。
ぶかっこうなナラの木は、どんどん大きくなりましたが いつもひとりぼっち。
友だちは じぶんのかげだけでした。
かげだけが いつもいっしょにいてくれました。
自分のすがたが はずかしくてたまらないぶかっこうなナラの木も 春から夏には みどりの葉っぱが自分のはずかしい枝をかくしてくれてあんしんしました。

秋がくると 葉っぱが赤や黄色になって「とってもきれいだよ。」とかげがおしえてくれました。このときばかりは とてもうれしいのでした。
でも 冬がやってきて葉っぱがぜんぶおちてしまうとまたじしんをなくすのでした。
そんなときは お月さまがそっとそばにいてくれて なぐさめてくれました。

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